もしもスリに遭ってしまったら
海外では日本以上にスリが横行していることが多く、スリ被害も多発しています。旅行客は多くの現金を持ち歩いていることが多いので、スリに遭いやすいです。もし被害に遭ってしまった場合の対処法と、スリや強盗を未然に防ぐポイントをご紹介します。
無理に抵抗しない
もし、現地でスリや強盗集団に遭遇してしまったら抵抗しない方が良いです。相手は銃やナイフなどの凶器を隠し持っている場合があるので、抵抗すると危害を加えられる可能性があります。また、見張り役の人間が周りにいる場合もあるので目立った行動はしない方が無難です。
スリを未然に防ぐポイント
スリを未然に防ぐポイントもあります。全ての被害から完全に守れるわけではありませんが、対策しておくとスリなどに遭いにくくなり、もし遭った場合でも被害を少なくすることができます。状況によってスリ対策は異なりますが、最低限守っておきたいポイントをご紹介します。
1 パスポートや帰りの航空券など、貴重品はホテルの貴重品ボックスに入れておく
2 持ち歩く現金は最低限必要な額だけにする
3 現金は一人で全額管理するのではなく、同行者や家族など二人以上で分けて持ち歩くようにする
空港の場合
・チェックイン時に注意
チェックイン時、受付をする際に荷物はカウンター上や足元に置きがちです。ですが、荷物を直に置いてしまうと受付に気を取られて盗まれる可能性があります。対策としては、斜め掛けのカバンを持ち歩くようにするかカウンターと自分の間に荷物をしっかり挟みます。相手に出来るだけ盗むスキを見せないのがポイント。
・自分の荷物は自分で管理
ツアーの集団や仲間同士で荷物をまとめた後、目を離したスキに盗まれることも多いです。基本的には自分の荷物は自分で管理するのが一番ですが、トイレなど状況によってはどうしても荷物から離れなければならない時もあります。そのような場合は、同行者に荷物を見てもらうように声をかけましょう。
街中の場合
・背後からのひったくりに注意
背後から急に近づいてきたバイクなどに、手荷物をひったくられるパターン。背後はなかなか気づきにくいので、手荷物は斜め掛けのカバンにすることや車道の反対側にある手で荷物を持つといった対策をしましょう。
・アクシデントに注意
犯行グループの一人がわざと衣服にケチャップなどをかけ、服に気を取られている隙にもう一人が貴重品を盗むパターン。このようなアクシデントに遭った場合、そちらに気を取られがちですが貴重品から目を離すことがないように気を付けましょう。犯行グループの中には子どもがいる場合もあるので、相手が子どもでも油断は禁物です。
貴重品が紛失や盗難に遭った際の対処法
貴重品が紛失・盗難に遭った場合は、「盗難・紛失届証明書」を発行してもらう必要があるのでまず初めに警察に行きましょう。その後、ツアー旅行の場合は添乗員か現地スタッフに個人旅行の場合はホテルのコンシェルジュに相談しましょう。貴重品を無くした場合の対処法は物によって異なるので、今回は種類別にそれぞれご紹介します。
パスポート
パスポートを紛失した場合、再発行には早くても一週間はかかります。なのでほとんどの場合、パスポートの代わりに「帰国のための渡航書」が発行されます。この渡航書は、遅くても三日以内に発行してもらえます。帰国のための渡航書を発行するのに必要な書類は、渡航発給申請書と免許証のコピーなど日本国籍を証明する書類(ない場合は現地スタッフや家族が同行して証明する)と盗難・紛失届証明書、旅券用写真二枚、手数料(三千円程度)です。
パスポートの再発行には、大使館などにある一般旅券再発給申請書と手数料(一万円程度)が必要です。
クレジットカード
クレジットカードを紛失した場合は、すぐにカード会社の緊急海外連絡先に電話しましょう。カードは不正利用される恐れがあるので、早めの対処が必要です。カードを紛失した場合に備えて、カード会社の緊急海外連絡先の番号と所持しているカードの番号・有効期限を控えておくようにしましょう。
現金・トラベラーズチェック
現金の紛失は、海外旅行保険の対象外になっているので補償を受けることはできません。トラベラーズチェックの場合、購入時にサインをして番号の控えがあることが条件になりますが再発行することが可能です。再発行の際は、本人確認のためにパスポートが必要です。
飛行機関連のトラブル
航空券の紛失や出発時刻に乗り遅れる場合など、飛行機に関するトラブルは多いです。ですが、対処法を事前に知っておくことでトラブルに遭った場合でも冷静に対処することができるようになります。飛行機に関する特に発生しやすいトラブルを3つご紹介します。
航空券が紛失や盗難に遭った場合
所持していた航空券が紛失や盗難に遭ってしまった場合、普通運賃航空券や正規割引航空券であれば代替航空券が無料で発行されます。しかし、元々所持していた航空券が不正に利用されていた場合は後日支払い請求書が届くので注意が必要です。また、LCC航空券を紛失した場合は代替航空券は発行されないので新たに航空券を購入する必要があります。ですが、紛失した航空券が不正利用されていない場合は払い戻しなどの対応をしてもらえることもあるので、一度購入先に相談しましょう。対応はそれぞれ異なりますが、どちらの航空券を紛失した場合も警察から発行される盗難・紛失届証明書が必要になります。なので、あらかじめ航空券の番号を控えておけば手続きが早く済みます。
インターネットで予約をするeチケットの場合、航空券の情報は航空会社のサーバー上で管理されています。従来のように航空券を持つ必要がなく、紛失・盗難の心配もないのでおすすめです。
飛行機に乗り遅れる場合
飛行機の出発時刻に間に合わないと思ったら、できるだけ早めに航空会社の空港連絡先に電話しましょう。状況によりますが、場合によっては空港に到着後手続きを優先的にさせてくれるのでギリギリ搭乗予定の飛行機に間に合うことも。すでに予定の飛行機が出発していた場合は、次の便や翌日以降の便に空きがあれば乗ることができます。ですが、LCC航空券の場合は航空券を新たに購入する必要があるので注意しましょう。
予定便が飛ばない場合
天候不順やストライキなどで、予定便が飛ばない場合があります。その場合、現地スタッフや空港係員の指示に従って行動しましょう。多くの場合、次の便に振り替え・路線変更して振り替え・別の航空会社便へ振り替えの中でいずれかの対応がされます。
現地で道に迷ってしまった場合
海外旅行では慣れない土地を歩くことになるので、普段道に迷うことがない方でも迷ってしまう場合があります。もし道に迷った場合の対処法をご紹介します。
慣れない土地では大人も道に迷うことも
慣れない土地では、子どもだけでなく大人も道に迷う可能性があります。知らない間に道にに迷い込んでしまうことが多いので、街を歩く際には目印となる建物で見つけたり曲がり角では店の名前や特徴を覚えておくなど意識するようにしましょう。また、道に迷った際に地図やガイドブックを広げていると観光客であることが一目でわかるのでスリ被害に遭いやすくなります。もし現地で道に迷った場合は、タクシーでホテルに戻りましょう。むやみに歩くのはかえって危険です。タクシーにホテルの場所をスムーズに伝えるために、ホテルの情報が記載されたホテルカードかホテルの住所と電話番号を控えたメモを携帯しておくと良いです。
ツアー旅行中の団体行動で迷子になった場合は、現地緊急連絡先に電話して係員の指示に従いましょう。この場合も、現地緊急連絡先をあらかじめメモして携帯しておくことで連絡がスムーズにできます。現地緊急連絡先は、ツアー日程表に記載されていることが多いので確認しておきましょう。
子どもの迷子対策
子連れで海外旅行をする場合は、子どもの迷子対策をしておきましょう。おすすめの迷子対策は、子どものリュックやポケットの中にホテルカードを入れておくことです。靴やリュックなど子どもの所持品に名前を書くのも有用な対策ですが、内側に書くようにしましょう。たとえ治安が良いところへ旅行する場合でも、名前が外から見える場所に書かれていると呼びかけられて誘拐される危険性があるので注意しましょう。
女性一人で現地を散策する際の注意点
女性一人で現地を散策する場合、いくつか注意すべき点があります。特に注意しておきたいポイントを2つご紹介します。
相手の誘いにはのらない
女性一人で海外旅行に行った際、現地の人に優しくされるとついつい安心してしまいがちですが相手の誘いにのってはいけません。特に、相手の車には絶対乗らないようにしましょう。もし相手の誘いにのってしまうと、犯罪に巻き込まれるリスクが高いです。相手の誘いは断り、自分の意思表示をはっきりとすることが大切です。
夜遅くには出歩かない、昼間でも細い路地などはNG
ミュージカルやショーなどナイトライフに参加する場合は、タクシーを利用するのがおすすめ。公共交通機関だと夜間、駅まで歩くことになるので危険です。また、昼間に出歩く場合でも汚い・細い路地などは避けて人通りが多い大通りを選んで歩くようにしましょう。